冬の始まりに あとがき

[作品名] 冬の始まりに
[作者名] 藍間真珠
[作者サイト] 藍色のモノローグ
[企画内でのブロック・アドレス] B11
[ジャンル] 現代物
[作品あらすじ]
 冬が近づいたある日。一年前事故で妹を失った主人公の「彼」は、教室で形見のペンダントをなくす。必死に探す「彼」に声をかけてきたのは、妹の面影のある「彼女」だった。
 喪失に囚われた「彼」が、立ち直るための一歩を、ほんの少し踏み出しかける物語。 

最初にストーリーを思いついたのはどんな時でした?
お題発表からそれほどたっていなかったと思います。話の構成はひたすら単純にしよう、暗めの話にしようと思って、色々考えていました。
浮かんだ時は、確かチャット中だったような……(笑)

それから、どのように展開しましたか?
まず大まかな話を考えて、後はプロットを埋めていきました。主人公や妹の設定をしていくと、自然と話は繋がっていきました。

話の締めには苦労しましたか?
いいえ。ラストは名前を聞かず別れるシーンで、と最初に決めてあったので。

削ったエピソードや、書き込めなかった裏話などがあれば教えてください。
エピソードはないですね。しっかりと書かなかった設定というのはありますが。例えば主人公の「彼」はプロットではこう書かれています。
男 大学一年 妹(二つ下)が一年前交通事故で死亡 そのショックで受験が失敗、志望校ではなく滑り止めの私大に入学 黒髪(短い)黒目

その作品の続編を書きたいですか?
いいえ。書きづらいしもういいです(笑)

その作品の中で、気に入っているところはどこですか?
描写。特に落ち葉を踏むあたりが好きです。

推理期間中の感想の中で、褒められた点は?
褒められたところあったっけ……?(笑)
あ、描写が丁寧とか、雰囲気があるとか、そういう風には言われましたね。

執筆する際、推理をかわすために何か気を配りましたか?
とりあえず、いつも書いているタイプの書きやすい話はやめようと思いました。
だから気づいたらこうなっちゃう、というパターンをあえてはずしました。
描写は丁寧に、長く。台詞は少な目。登場人物に名前を付けない。雰囲気は暗めに、気怠げに。ストーリーは単調に。

推理される側になってみてどうでしたか?
当てられてもはずされても嬉しいというのは、美味しいですね(笑)
思った以上に多くの方が推理してくださって、それを読みながら色々と考えさせられました。
推理するのって本当難しいですね。
そんな中当ててくださったお二方には驚嘆いたします!
特にメェさん!(名指し!?) まさかそこまで読みとられているとは思いませんでしたー!
これから憧れの眼差しで見ますからね?(笑)
そしていつもの雰囲気で探してくださった皆さん。私がひねくれていたばっかりにはずれてしまいましたね。私の作品のイメージというものがよくわかってとても参考になりました。そして何より、あの素晴らしい作品群に紛れられたことが嬉しくもあります(笑)

こうした条件の下で作品を書いてみて気付いたことはありますか?
まず、あまりの書きづらさにびっくりしました。いつものパターンをはずすだけでこんなに筆が止まるものなのですね……(笑)
自分の傾向みたいなものに気がつきました。本当に感謝してます。
そして、言葉の選び方、表現方法というのは、そう簡単に変えられるものではないんだなあ、というのがよくわかりました。単に語彙力がないだけかもしれませんが(笑)

他の書き手さんと比較してみて気付いたことはありますか?
今まで私は文章作法を守ってるとか、特に思ったことはなかったのですが……実は割と守っている方だったのかも? とか思いました。まあ字数の関係で、または企画上覆面の意味でわざと文頭一文字開けしなかった人もいるかもしれませんけど。

その作品だけに限らず、執筆生活全体で気をつけていることはありますか?
文章の読みやすさ……というかリズムみたいなもの、でしょうかね。
読みやすさと雰囲気ってなかなか両立できなくて、最近うなっているところです。
あとは登場人物を活き活きとさせる、なのですが……今回はちょっと例外ですね(笑)
最後に、話の根底に愛を含ませること。どう含ませるかはその話によって違いますが、奥底にはちゃんとあります。

他の参加作品の中で、一番印象に残っているものはどれですか?
一つに絞るのは難しいのですが、「暖炉にくべられたある皇太子妃殿下の日記帖」でしょうか。
構成がうまい!
他にもたくさんあります。本当楽しませていただきました!

今回の参加者さんの中で、ぜひともお近づきになりたいと思った人は?
い、いっぱいいらっしゃるので内緒ということで(笑)

読み手さんに一言。
全ての作品を読むのって大変ですよね。成し遂げた読者様には心より拍手を! そして推理した皆様には尊敬の念をお送りいたします!(私は放棄しました……)
参加者以外にどれだけの読み手さんがいらしたのでしょうかね? 結構気になるところです(笑)
そして私の作品を読んでくださった方には、ありきたりな言葉ですがありがとうと言いたいです。

他の参加者さんに一言。
全体としてレベルが高くて……読み切るだけで精一杯でした。
時間ができたらうかがいたい方たちがいっぱいです!

企画者さんに一言。
ねこさん、お疲れさまですー!
企画の案が出た頃から参加したいと言い続けてたのですが、実際参加できて本当によかったです!
すごくすごく大変だったと思います。予想以上の人数でしたし。
それでも混乱もなく企画を成功させたねこさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

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