white minds

第三十九章 交錯する思い‐3

 遙か彼方からかすかに、空気を震わせるように折り重なった悲鳴が聞こえてきた。周りの木々は無惨にも折られ、草は踏みつぶされてくしゃくしゃになっている。中には焼けこげたものもあり、わずかに漂う臭いが鼻についた。
 だが、ここはどこだ?
 しかしそんな風景に心当たりはなく、不思議に思ってアースは首を傾げた。何故今こんなところに自分がいるのかわからない。上を見れば黄色い空に白い雲が浮かんでいる、ということはここは黄色の世界なのだろう。
 けれども彼には見覚えがなかった。木々のほとんどが折られているとはいえ、それでもとんでもない数があるためそれ以上周囲の様子がよくわからない。ただ時折揺れる地平と鼓膜を震わせる悲鳴が、尋常ではない事態を示している。
「あっちか」
 そこで突然隣から声がして、彼は目を瞬かせた。この声はレーナだ。振り返ればいつの間にかすぐ傍に彼女が立っていて、うかがうよう辺りへ視線を向けている。格好はこの間海でみたリティのものと同じで、あちこちに血の点がこびりついていた。だが怪我らしいものがないところを見ると返り血なのだろう。いつ戦闘があったのかと、混乱する記憶の中で彼は顔をしかめる。
「レーナ」
 仕方なく名前を呼んでみても、彼女は彼の方を向こうともしなかった。まるで彼など存在していないようにもう一度辺りを見回し、そして前触れもなく駆けだす。迷いのない足取りに驚きつつも彼は慌ててその後を追った。
 何がどうなってるんだ?
 疑問に思いながらも走れば、それはすぐに解消された。彼女の向かった先に一人の男が立っていたからだ。彼女の方を振り返った男を、彼は穴が開くくらいに凝視する。
 癖のある青い髪に青い瞳、青い服を着た青年。見覚えがあった、いや鏡で見たことがあると言うべきだろうか。
「グレイス!」
 レーナが、いや、リティがその名を呼んだ。これでようやく彼も確信した。
 これは夢だ。それもリティの夢だ。目の間に立っているのはレーナが言っていたグレイスで、黄色き者の一人。そう、リティを語る時数人が複雑そうに口にしていた男だ。今は既に死んでしまった青年。
「リティ、無事だったんだね」
「われは無事だ。リシヤは?」
「今は奥に隠れている。けれどもディーファに見つかるのも時間の問題だろう」
 嬉しそうに走り寄ったリティの肩をグレイスは掴んだ。指が食い込むのではと思う程の力強さが、彼がいかに心配していたかを物語っている。
「そうか……で、他の黄色き者たちは?」
「それが残念ながら……僕にはもう止められそうにないんだ。彼らは完全に恨みに飲み込まれている。仲間を殺したのが君たちだと思いこんでるんだ」
「そんなっ」
「でもリシヤとホワイトが会えたなら大丈夫だ、それさえできたならきっとみんなわかってくれる」
 脱力しそうになるリティを、慌ててグレイスは支えた。見ているだけのアースは息が詰まる程胸が苦しくなる。グレイスの瞳が、手のひらが、雄弁にその思いを語っていた。彼女を愛しているのだと。
「来る!?」
 しかしそんな彼の眼差しには気づかずに、リティは弾かれたように顔を上げた。その視線の先には灰色の何かがあった。いや、気でわかる。それは数百人にもなる黄色き者たちの集まりだ。その光景を想像してアースは息を呑んだ。これが夢だとわかっているのに、それでも背筋をぞくりとした感覚が走り抜ける。
「リティはここに残っていて」
「だが――」
「彼らは君が狙いなんだよ? 君が死んだら……それこそ今度は君たちの方が黙っていない」
 懇願するようリティはグレイスを見上げたが、しかし彼女の言葉を遮って彼は真顔でそう告げた。途端、リティはその眼差しを受けきれずに視線を逸らして俯く。同時にグレイスの瞳に不思議な光が宿った。痛みとも悲しみとも喜びともとれる不思議な光が、細められた目には確かに存在している。
「君がいなくなったら、僕は嫌だからね」
「え?」
「だから君はここで待っているんだ」
 儚げに俯く彼女へと言い聞かせるよう、グレイスはやや強い口調で言った。そして踵を返そうとした丁度その時だった。折れた木々の隙間を縫って黒い光の筋が一つ、二人の間を擦り抜けていく。それはそのまま幾つかの木々をなぎ倒して遙か先へと去っていった。
「ディーファだ」
 青ざめたリティがつぶやいた。海でアースが見たものと同じ、どこから飛んでくるかわからない恐ろしい攻撃だ。
「僕らを消す気だ」
「我々を?」
「仕方ない、一緒に行こうリティ。ディーファは君を殺してその罪を黄色き者に押しつける気だ。僕の口を封じれば、反論できる者はいなくなるしね」
 決意したのか、グレイスはリティの手を取って走り始めた。バランスを崩しそうになりながらも彼女は何とか踏みとどまる。その背後を、幾つか黒い光が擦り抜けていった。アースはひやひやしながら二人を追う。これは夢なのだから自分は死なないのだとわかっていても、鼓動が高鳴るのを抑えるのは難しかった。
「ぎゃーっ!」
「うわぁぁっ!?」
 しばらく行くと、前方から悲鳴が聞こえてきた。すぐ近くまで来ていた黄色き者たちの集団の間を、黒い光が通り抜けている。その度に断末魔の悲鳴が上がった。動揺とざわめきが世界の震えとして、アースにも伝わってくる。頭がぐらぐらして胸の奥から吐き気がこみ上げてきた。
「くっ」
 刹那、背後から迫ってきた一撃に気がついてリティは結界を生み出した。だが咄嗟のそれは不完全だったのだろう、勢いを殺しきれずに彼女ははじき飛ばされる。
「リティっ!」
 手を離してしまったグレイスは、絶望したように立ち止まって叫んだ。草の上を転がった彼女は、それでも攻撃の気配を感知してまた結界を生み出す。嫌な音がして、黒い光の筋が弾かれた。空へと突き進んだその軌跡は次第に薄くなっていく。
「大丈夫だグレイス、レインの力がある。だからお前はあの黄色き者たちの方を頼む。このままでは皆やられるぞ」
 上半身を起こしたリティはそう言い放った。立ちつくしたグレイスの瞳が揺れて、彼の仲間たちとリティの間を往復する。
『でも僕は君の傍にいたいんだ』
 ふと脳裏に直接声が響いた。アースは慌てて辺りを見回すが、誰の口も動いていない。グレイスは立ち止まって戸惑ったままだ。もちろんリティも口を開いてはいない。
『君は君を疎む者たちばかり気にしているのに、傷ついているのに、僕は何もしてあげられない。僕がこんなに見ているというのに君は気づいてくれない』
 アースの背を冷たい汗が落ちた。思いの熱さに、冷たさに、握った拳が震えそうになる。眩暈がしそうだった。これは確かにグレイスの声で、その歪みがまるで自分の体の中を気づかぬうちに浸食しているかのようだ。
『どうしたら君は僕だけのものになるの?』
「リティ!」
 決定的な一言が頭の中に響くのと、外から声がかかるのは同時だった。黄色い空からやや離れたところ――先ほどまで彼女たちがいた辺りに降り立ったのはシリウスだ。いや、この夢ではクーディと言うべきか。見慣れた姿がほんの少し、動揺していた気持ちを静めてくれる。
「クーディ、来てくれたのか!」
 立ち上がろうとしていたリティが、その姿を認めて歓喜の声を上げた。この夢の中では見かけなかった、今では珍しくない花が咲いたような笑顔だ。純粋に嬉しいのだと隠すことのない、見ているこちらまで笑顔にしてしまう微笑み。
「くっ」
 だが彼女と相反して、視界の端に映ったグレイスの顔は歪んでいた。闇に飲まれたように黒く歪んでいた。それはアースにも覚えのある感覚で、だからこそ体を悪寒が包んでいく。
 まさか、と思う。予想なんて外れればと思う。グレイスの名を語る時の皆の表情が頭をよぎり、鼓動が早くなった。彼女を傷つけないで欲しいと、アースにはどうしようもないのに、これは夢だから今さらどうしようもないのにそんなことを願ってしまった。
「リティっ」
「上!?」
 クーディがはっとして叫び、気づいたリティが右手を掲げた。空から無数の黒い筋が、彼女めがけて落ちてきた。青の海で見たものと同じ、ためらいのない黒い光が柱のように降り注いでくる。
 彼女はもう一度結界を張ろうと、掲げた手を突っ張った。しかしその華奢な手のひらに結界が生まれる前に、地を蹴ったグレイスの体が彼女へと覆い被さる。集中の途切れた技は霧散して、鋭い光が彼の体を直撃した。青い体へと、黒い光が容赦なく突き刺さる。
 悲鳴があちこちから上がった。狙いは彼女だったが、攻撃をくらったのは傍にいた他の黄色き者たちもだった。しかしグレイスは声一つもらさなかった。ただ華奢な彼女を抱きしめて、微動だにせず地に伏している。
 レーナは言った、グレイスは自分をかばって死んだのだと。だが違う、これは違う。彼女は自分の身を守れたのだ。自分の手でちゃんと守れたのだ。
 これは違う。
 アースは内にわいた薄暗い心を拭うように何度も何度も首を横に振った。
 グレイスは無心で彼女を守ろうとしたのではない、犠牲になったのではない。彼はただ彼女の心を捕らえるためにわざとかばったのだ。彼女の心を自分へと向けたくて、わざとかばったのだ。
「グ、グレイス……?」
 攻撃が止むと、辺りを静けさが包んだ。黄色き者たちのほとんどはその場に倒れていた。やや離れていたクーディは結界でも張っていたのか無事だが、他に生き残っている者はほとんどいない。
「グレイス、どうして?」
 動かないグレイスの体をゆっくり押しのけて、リティは呆然とつぶやいた。彼女の腕に支えられて彼は穏やかに微笑む。それはこの夢の中で彼が見せる、最も満足げな表情だった。
「どうしてかばうんだ、われなんか!?」
「君がいなくなると、僕は困るんだよ」
「そんなっ」
 泣きそうな声を発して彼女は首を横に振った。黒く長い髪が揺れて、その一房がグレイスの頬に落ちる。彼はそれをすくい取った。緩慢な動作で指に絡めるともう一方の手を彼女の頬へと伸ばす。
「大丈夫、僕は、ずっと、君の傍にいるから――」
 それが、彼の最期の言葉だった。穏やかに微笑んだまま彼は光の粒子となって彼女を包み込んだ。淡い黄色の光が彼女の体を取り巻いて、まるで染み込むようにすっと消えていく。
 彼女は俯いたまま嗚咽を押し殺した。震える肩が痛々しくて思わずアースは手を伸ばしたが、無論それが実際に触れることはない。ここに彼の存在はないに等しいのだ。許されるのはただ見守ることだけで。
「クーディ。グレイスが、グレイスがっ」
 小走りで近づいてきたクーディに、リティはすがるような視線を向けた。涙をたたえた瞳はかろうじてそれをこぼさずに保っている。それでも堪えきれずに唇は震えていた。
「リティ、落ち着け。それはお前のせいじゃない」
「いや、われのせいだ。われがいたからグレイスが死んだんだ。われがいると、みんな駄目になるんだ」
「リティっ!」
 首を横に振り続ける彼女の傍に、クーディは片膝をついた。無意識にいやいやを繰り返す彼女の肩を抱いて、彼は小さく舌打ちする。
「あいつ、まさか本気でやるとは」
 忌々しげな言葉はおそらくグレイスに向けたものだろう。憎しみさえたたえているのではと思えるその横顔を、アースは初めて目にした。シリウスはよく憎まれ口を叩いていたし魔族のことも馬鹿にはしていたが、そんな顔をしたことはなかった。彼はいつもどこか冷静な部分を残していた。こんな風に感情を露わにすることはほとんどなかった。
「われが、いるから、全部――」
「落ち着けリティ、お前がいなかったらレインはどうなるんだ? レインをおいてお前は一人で消える気か?」
 けれどもその一言で、弾かれたようにリティは顔を上げた。見開かれた瞳から涙は既にこぼれていたが、それ以上溢れることはなかった。
 同じ手法だ。ダークがいなくなったと気づいた時も、シリウスは同じことを口にした。そしてレーナはかろうじて死の淵から戻ってきた。心は半分砕けたままだったが。
「そうだ、われ……」
「レインを置いていく気はないんだろう? しっかりしろ。お前がいなければディーファの思うつぼだぞ。グレイスのことは気に病むな」
 リティは唇を震わせたままクーディの顔を見上げた。彼は微笑んでうなずくと、彼女の頭をそっと撫でる。
 なるほど、だからあの時咄嗟に行動できたのかとアースは納得した。一度経験していたからだ。彼女に何が起こったのか、同じことがあったからこそすぐに察知できた。
「クーディ! リティ!」
 そこへ見知った声が頭上から響き、アースは顔を上げた。黄色い空を背に降り立ったにはリン……否、スピルだった。地に膝をつくと淡い山吹色の髪が肩口で揺れ、彼からはその表情が見えなくなる。だがすぐに立ち上がった彼女は凛とした瞳をしていた。真っ直ぐクーディたちのもとへ向かうと、彼女はその手を彼の肩に置く。
「スピル、メイオは?」
「先にリシヤの方に向かってる。だから私もすぐに向かわないとまずいんだけど」
 辺りを見回しながら尋ねるクーディに、スピルは早口にそう答えた。そして彼の腕の中にいるリティを一瞥して辛そうに顔を歪ませる。それはまるで全ての事情を理解しているような表情だった。スピルはゆっくり吐息をこぼす。
「でもこのままリティを放っておくのも問題ね。せめて……レインを呼ばないと」
「今レインは?」
「セインの傍にいるわ。ちょっとなら貸してくれるでしょうから、クーディ、あなた呼んできて」
 しかしクーディの予想とは違うことを、スピルは言いつけたようだった、驚いた視線でクーディは彼女を見上げ、無意識にだろう、リティの肩を抱くその力を強くする。
「ここに置いていくのか!?」
「じゃあ連れていくの? 今リティが動いたら確実にディーファに気配を捕らえられるわ。自己崩壊しかけた気配なんて、彼の好物じゃない。彼女はここを動かせられない。けれども私は残れないんだから、他の選択肢なんてないでしょう? 気持ちはわかるけどね」
 腰に手を当てたスピルは困り果てたように嘆息すると、自嘲気味な笑みを浮かべた。私だって一人にしたくないわよ、と付け加える声はかすかに揺れている。やはり全てをわかっているのだ。
「たぶんブレードかカームあたりがもうすぐ到着するから大丈夫よ。今リティがいなくなれば全てが黄色き者のせいにされてしまうわ。リシヤが倒れても、それは私たちのせいになる」
 悔しそうなスピルの言葉に、クーディは渋々とうなずいた。彼はそっと腕を放すとリティを草の上に座らせて立ち上がる。リティの瞳がクーディとスピルを交互に見た。子どものような仕草で。
「リティ、ここにいてね。動いちゃ駄目よ。すぐにレインが来るから」
 スピルは優しく言い聞かせるよう囁くと、クーディの肩を叩いた。促された彼は渋々うなずき、大きく地を蹴る。
「じゃあ待っててね」
 そしてスピルもすぐに飛び立った。静けさの中一人取り残されたリティは、座り込んだまま空をじっと見上げている。
 消えてしまうのではないか、そうアースには思えた。華奢な体も白い肌も全てが儚さの象徴でしかなかった。このままでは彼女がいなくなってしまう。夢なのだからそんなことはないはずなのに、焦燥感が彼を襲った。のばしかけた手を下ろしても不安はぬぐいきれない。消えゆく炎を見つめているかのようだ。
 だがしばらくもしないうちに、後方に誰かが降り立ったのをアースは感じ取った。それは見知った気でありながら普段は意識しない気で、だからこそ彼は確かめるようにゆっくり振り返った。
「ブレード」
 同じように振り返ったのだろう、リティの唇がその名前を紡ぎ出した。戸惑ったように瞳を揺らしたブレードは、それ以上近づくこともなくただ立ちつくしている。日の光を浴びた髪は深い緑で、その瞳は焦げ茶色だった。『元の姿』という奴に違いない。服装も違っていたが、その顔だけは間違えることなく青葉その物だった。いや、自分と同じと言うべきか。
「リティ……」
 しかしブレードはクーディのようにスピルのように駆け寄るのではなく、困惑気味に立ち止まっていた。地面に足を縫いつけられたように、一歩もそこを動くことはない。
「残念だったな、われが死ななくて」
 だがそれ以上に予想外だったのは、突然放たれたリティの言葉だった。先ほどまでの揺らいだ気配をそのまま宿して、それなのに声だけは凛として辺りに響いている。
「な……リティっ」
「だっていなくなればいいと思っていただろう? ずっと。残念だったな。われは、もう少し、生きていなければならないらしい。この戦いを止めるためにも」
 恐ろしいものでも見るかのように、ゆっくりとアースはリティの方を振り返った。所々はげた草の上に座り込んだ彼女は、頭を傾けたままほんの少し口角を上げている。
 瞳は泣きそうなのに声はしっかりとしていて、口元だけは微笑んでいた。背筋がぞくりとしてアースは走り出した。触れることのできない彼女の元へと、何かに急かされるように。
「もともと、生まれる予定の者ではなかったんだ。別にお前がそう思ってもわれは仕方がないと思う。われがいるから、レインは縛られているんだ」
「リティ、いいから、いいから止めろよ!」
「どうして? 聞きたくないからか? 苦しいからか? それともこの記憶をレインに読まれたくないからか? 大丈夫、こんな記憶読ませる気はない。このできごとはわれの中にだけしまっておく」
 言葉を続ける彼女へと必死に駆け寄ったアースは、その華奢な体を抱きしめるようにした。しかし同時に体を鋭い衝撃が走って一瞬のけぞる。
 何だ――?
 地面へと落ち行く中、声が聞こえてきた。これでリティは僕のものだよ、とひどくねっとりと囁く声が。
 違う。
 意識が遠のくのに抗いながら必死にアースは首を横に振った。違う、彼女はグレイスのものではない。彼女は彼女のものだ。そう言い返したいのに声が出なくて、体が重たくなっていく。
 そうか、これはリティの記憶だ。同時に眠りにつこうとするグレイスの記憶だ。彼女の中にある、自分の中にあるグレイスの記憶が呼び起こされたのだ。彼女の傷が再び開くことによって。
 今の彼女を守るのは、自分の役目だ。
 それでも強く宣言すると、まどろみに逆らえきれず彼は瞼を閉じた。グレイスの歪んだ微笑みが脳裏には焼き付いていた。

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